葬儀相談ではできるだけ正直に~失敗談がら学ぶ~

葬儀相談ではできるだけ正直に話して下さい。

お客様から聞いた話です。

 

若くして旦那様を亡くした奥様が喪主です。

このご家庭はこの1~2年の間に不幸続きで大変の思いをされています。
この奥様は2年ほど前に実母を亡くしています。

その時のお葬式はそれなりのお金をかけてお葬式をしたそうです。
その直後に実父が体調を崩し、1年前に他界をしました。

実母の時のお葬式と、お墓、仏壇、実父の入院、介護費用が重なり、実父が
亡くなった時にはほぼ貯金が無い状態だったそうです。

そうするとお葬式代金に困ります。
実母の時と違って、密葬(火葬)しかできない状態だったという事でした。
ただ、「見栄」の気持ちが働いてしまって、葬儀社に「お葬式にお金をたくさんかけるもんじゃない」

「火葬だけで十分」など本心とは違う理由を付けながら依頼をしたようです。

奥様曰く、「一番安いプランをお願いしたせいか、なんとなくその時の葬儀社の態度が業務的で丁寧でなかったから、

主人のお葬式は小さな葬儀でも心のこもった葬儀社をさがしている」との事でした。

皆様、ここまで聞いてどう思いしたか?

その時奥様が依頼した葬儀社は本当に「安いプランだから丁寧にしてくれなかったのでしょうか?」

もしかしたら本当にそうなのかもしれません。

でもその一方でこういう事も考えられます。

この時の奥様のような感じ(火葬だけで良い。お金をかけるもんじゃない)で依頼を受けた葬儀社の担当者は

「なんで家族が亡くなっているのにこんなにドライで適当にしてもいいような事を言うのだろう」

「なんで粗末にするのだろう」と思ったのかもしれません。

葬儀社も人の子です。見栄に気が付かず「まったく、粗末にして!」と勘違いしてしまったら、

(家族がそうなんだからと)気持ちのこもった送り出しが出来なくなってしまうかもしれません。

葬儀社を選定するときは、もちろん、どのような送り方でも親身になってくれるかが決め手です。

そのためにはご遺族様側もなにかの事情があれば、話せる範囲で話をしておくべきと思います。

葬儀社もその状況の中(実父の葬儀の場合で言えば、お金が尽きてしまったという事)で、

最大限どれだけの事を提案できるかを一生懸命考えてくれたのかもしれません。